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レポート - Entry for 長兵衛
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2006/03/11
死闘15分(3/11)

Author: 長兵衛 (7:10 am)
今日の闘いは知力と知力の勝負だった、と思う。

その死闘は2ダイブ目であった。

視界1~2ftの悪さの中、海底を這うように進んでいく。このような悪条件のダイブでは目的の場所にたどり着くだけでもスキルと経験と十分な下準備が必要となる。
その目的の場所はコンクリートボックス。1辺約2メートルの正方形で、高さ約70センチ、厚さ約8センチのコンクリートの箱が海底約70ftの砂地にあり、海老たちの絶好の隠れ場所になっている。コンクリートボックスの対角線の頂点2箇所が崩れていて、海老や魚などが簡単に出入りできるようになっている。その2箇所の崩れてできた穴は、タンクが無ければ人間が入れるほどの大きさである。

コンクリートボックスを見つけたコネリン氏が帰途のための方角を確認している傍らで、私は中を覗きこむ。いた!でかいやつ!あれがまことしやかに語られる幻の15ポンドエビ、通称ベンジャミンではないか?私はすぐコネリン氏にでかいのがいる旨を手で合図する。即作戦開始である。

コネリン氏が水中ライトを突っ込んで対角線にいる私の方まで追い出すいつもの戦法だ。かなり待ってもベンの姿は現れない。コネリン氏が私が覗いている穴の方に来たので、私はすかさず対角の穴に移動する。この時コネリン氏は苦戦しつつもベンをかなり追い詰めていた。頭が見えたので手を伸ばした瞬間、ベンはそれまで潜んでいたストーンクラブへ反撃開始の指令を下す。マスクに向かって次々に襲いかかるカニにのけぞるコネリン氏。負けるもんかと位置を頻繁に変えて攻め続ける。ベンは砂を蹴り、わざと視界を悪くする。砂煙でほとんど見えないが、穴から出ようとすれば我々が必ず捕まえられるはずだ。よしアンテナだ!コネリン氏が砂煙に手を突っ込み捕らえる!むむっ小さい。とりあえず私のバッグに入れ、水中ライト攻撃を続ける。しかしこの時すでにベンはコンクリートボックスから脱出していた。部下の捨て身の囮作戦でコネリン氏と私が1つの穴に集り、もう一つの穴があくのを待っていたのだ。
逃げたことも気づかない我々二人はその後長いことそこに留まっていたが、結局ベンの姿を見つけることはできず、作戦終了。

コネリン氏はボートに上がってから、獲れたエビをリリースした。そして錨を巻き上げながらぼそりとつぶやいた。

「敵ながらあっぱれであった・・・」
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